アイスと何が違う?冷凍ブルーベリーを同じ量食べたときの栄養を比べてみた

「冷たくて甘いもの」という点では、アイスも冷凍ブルーベリーも似ています。でも栄養の中身は、並べてみるとかなり違います。
農園でブルーベリーを育てながら、「冷凍ブルーベリーって、アイスと比べてどうなんだろう」とずっと気になっていました。同じ「冷たいおやつ」として食べるなら、何がどう違うのか、公的なデータをもとに比べてみました。
アイスを否定したいわけではありません。暑い夏にアイスを食べることの楽しさは、栄養とは別の話です。ただ、違いを知ったうえで選べると、食べ方の幅が広がるかもしれません。
まず「同じ65g」で比べる
アイスの実1箱・ガリガリ君1本・冷凍ブルーベリー1回分、どれも65〜68gくらいです。この「だいたい同じ量」で食べたときの栄養を並べてみました。
| 商品カテゴリ | 代表例 | 量 | カロリー | 糖質 | 脂質 | 食物繊維 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ラクトアイス | アイスの実など | 68g | 152 kcal | 12.6g | 9.2g | 0g |
| 氷菓 | ガリガリ君など | 65g | 55 kcal | 13.3g | 0.1g | 0g |
| 冷凍ブルーベリー | 市販冷凍品など | 65g | 31 kcal | 6.2g | 0.1g | 2.1g |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」※1
冷凍ブルーベリーは、同じ量でカロリーが最も低く、食物繊維だけが含まれている唯一の選択肢です。
「でもアイスのほうが甘くて満足感があるのでは?」という疑問はもっともです。ポイントは「何のために食べるか」で、それぞれに役割が違います。
100gで全種類を横並びにすると
カップアイスやコーンタイプは1個の量が多め(120〜200g)です。条件を揃えるために100g当たりでも比べてみます。
| カテゴリ | 代表的な製品イメージ | カロリー | 糖質 | 脂質 | 食物繊維 |
|---|---|---|---|---|---|
| アイスクリーム(高脂肪) | プレミアムカップアイス系 | 212 kcal | 21.4g | 12.0g | 0g |
| アイスクリーム(普通脂肪) | 大容量カップアイス系 | 180 kcal | 21.5g | 8.0g | 0g |
| ラクトアイス(普通脂肪) | 粒タイプ・バータイプ系 | 224 kcal | 18.6g | 13.6g | 0g |
| 氷菓 | スティックアイス・シャーベット系 | 84 kcal | 20.4g | 0.1g | 0g |
| 冷凍ブルーベリー | 市販冷凍品・農園直売品 | 48 kcal | 9.6g | 0.1g | 3.3g |
出典:同上 ※1
全カテゴリのなかで、冷凍ブルーベリーだけが食物繊維を含んでいます。カロリーも最も低く、糖質も少ない。
氷菓(ガリガリ君系)は100gのカロリーが84kcalと比較的低いですが、ほぼ水と砂糖で構成されるため食物繊維はゼロ、栄養素もほとんど含まれていません。
アイスにブルーベリー味があっても、アントシアニンはほぼ入っていない
ブルーベリー味のアイスやシャーベットを見かけることがあります。では、それを食べれば冷凍ブルーベリーと同じようにアントシアニンが摂れるでしょうか?
答えは「ほとんど摂れない」に近いです。理由は2つあります。
①加工でアントシアニンが大幅に失われる
ブルーベリーのアントシアニンは果皮に集中しており、加熱・果汁化・濃縮加工で大幅に失われます。殺菌処理された果汁では元のアントシアニンの76%以上が失われるという報告があります。※2
②アイスの原材料に占める果実の割合が少ない
市販のフルーツ風味アイスは、香料・果汁・色素などで風味を出しているケースが多く、実際のブルーベリー果実が大量に使われているわけではありません。パッケージの原材料表示を見ると、果汁が使われていても後半に記載されていることがほとんどです。
つまり、「ブルーベリー味のアイス」と「冷凍ブルーベリーをそのまま食べる」では、アントシアニンの摂取量はまったく別物になります。
食物繊維の差が意外と大きい
先の表で冷凍ブルーベリー65gに含まれる食物繊維は2.1gでした。これは、どのカテゴリのアイスにも含まれていない成分です。
日本人の食物繊維の1日の摂取目標量は、18〜64歳女性で18g以上、男性で21g以上とされています。※3 冷凍ブルーベリー65gは、その1割以上を1回で補えることになります。
「甘いものを食べたい」という気持ちを冷凍ブルーベリーで満たすと、デザートを食べながら食物繊維も摂れるという使い方ができます。
こんな使い分けはどうでしょう
どちらが「良い」「悪い」ということではなく、目的に合わせて選ぶ視点です。
アイスを選ぶとき
・気分転換・リフレッシュしたいとき
・特別感のあるデザートとして楽しみたいとき
・少量でしっかり満足感を得たいとき(高脂肪タイプ)
冷凍ブルーベリーを選ぶとき
・習慣的に食べるおやつや朝食のトッピングとして
・カロリーや糖質が気になるとき
・食物繊維やアントシアニンを意識したいとき
・ヨーグルトやオートミールに加えて食べたいとき
「夏のおやつをアイスから冷凍ブルーベリーに変える」というより、「アイスを食べる日も、冷凍ブルーベリーをヨーグルトに入れる習慣も、両方あっていい」というイメージです。
農園主からひと言
夏の農作業の合間に、収穫したばかりのブルーベリーをそのまま口に入れる瞬間があります。冷蔵してあれば冷たく、甘みと酸味のバランスが心地よい。
「これ、アイスよりおいしいな」と思うことがあります。もちろん、農園でつまむ新鮮な実と市販の冷凍品は異なりますが、冷凍ブルーベリーでもその良さの一部は届けられます。
奈良ベリーガーデンでは、栽培期間中は農薬を使用しない栽培で育てています。2027年夏のプレオープンに向けて準備中です。開園情報はLINEやInstagramで先行してお知らせします。
よくある質問
Q. 冷凍ブルーベリーはそのまま食べられますか?
A. 自然解凍または冷蔵庫で解凍すれば、そのまま食べられます。半解凍の状態はシャーベットのような食感になり、アイス代わりの食べ方としておすすめです。
Q. ブルーベリー味のアイスはアントシアニンが入っていますか?
A. ほとんどの市販品では、ブルーベリー果汁を少量使って風味をつけているか、着色料・香料で再現しているため、アントシアニン含有量は非常に少ないと考えられます。パッケージの原材料表示をご確認ください。
Q. ヨーグルトと冷凍ブルーベリーを合わせるのはなぜおすすめですか?
A. ヨーグルトのたんぱく質・カルシウムと、ブルーベリーの食物繊維・アントシアニンを一緒に摂れるためです。また、ヨーグルトの酸性がアントシアニンの安定性を助ける可能性も指摘されています。※2
参考文献
| 番号 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| ※1 | アイスクリーム(高脂肪・普通脂肪)、ラクトアイス(普通脂肪)、氷菓、ブルーベリー生果の栄養成分値(100g当たり) | 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」食品番号13049・13050・13053・13055・07124 https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html |
| ※2 | ブルーベリーの加工・保存とアントシアニン保持(果汁加工損失・pH安定性) | PMC掲載総説 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11990464/ |
| ※3 | 食物繊維の食事摂取基準(2020年版) | 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html |
注意: アイス各カテゴリの数値は文科省成分表の「標準型」です。個別商品によって含有量は異なります。特定商品の栄養成分はパッケージまたは各メーカーのサイトでご確認ください。

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